≪修理事例≫ベアリングの損傷
皆さんこんにちは。
自動車の運転していてゴロゴロやゴォーゴォーといった音が気になったことがありませんか?
自動車の部品が本調子でないと以前はなかった音が出たりします。
つまり車の部品に何かしらの異常が出ている証拠です。
しかし、運転していても音以外の異常を感じないのでそのままにているお客様も少なくないようです。
ところがこの症状、最悪の場合は走行時に回るべきタイヤが回らず走行不能に陥る可能性もあります。
最悪のパターンで大惨事になる前に修理をすることをお勧めします。
そこで今回はこの音の原因の一例をご紹介します。
それがハブベアリングと呼ばれる部品です。
タイヤと車体をつなげる部分に付いている部品で、タイヤの回転とともに回っています。
つまり車の動きに連動してグルグル回っていますので、車の速度で音の感じも変わったりします。
ご自身で確認する時は耳を澄まして聴いてみてください。
この部位は車検にも影響します。
といっても先述した音がというよりタイヤをしっかり固定できないガタが問題になります。
つまり少々の異音という症状が出ていても車検は通ってしまうわけです。
故にそのまま通すか交換しておくかはお客様の判断になるケースもあります。
言われたこと無いから大丈夫と思っていたらそれは危険な思い込みかもしれません。
車検に影響するガタがないために、異音の確認がされていない場合もありますので。
わかりやすい写真を撮っていたのでご紹介します。
左が汚れてますがまだ無事な状態のベアリング。右が損傷したベアリングです。
二重の輪の中にボールとグリスが入っていてボールを軸に輪っかが回転するのですが、中にあるはずのボールが所々なくなっています。
本来は外れないサイズのボールですが、摩擦で削られて小さくなるとポロリと外れてしまいます。
これではスムーズに回転するはずもありませんね。
こんな状態で走行していたのかと思うとゾッとしますよね。
破損した部品をまざまざと見ると誰しもがそう思われます。
整備のタイミングは車検時にこだわらず、異常を感じたらすぐに行うことをお勧めします。
さて、ここからはトラックや箱バンなどですが、当店で車検時に行っている予防整備についてです。
リアのブレーキを分解すると、こんな状態です。
この車はリアブレーキがドラム式というタイプなので、ブレーキパッドではなく、ブレーキシューというものが組み込まれています。
オイル漏れやシューの消耗状態などを点検し、問題がなければ、清掃・調整をして終了。
車検整備はこれでOKなんですけど、今回は予防整備でベアリンググリスも入れ替えます。(エコノミープランは除く)
さっきのとは形状が違いますが、これもベアリングです。
金属が痛む原因は概ね金属同士の摩擦です。それを防ぐ役目もあるのがグリスです。
このグリスを新しいものと入れ替えます。
上の写真では黒く汚れていますが、本来は下の写真のような色をしています。
入れ替えを進めると新しいグリスがニョキっと出てきます。
グリスが新しくなればもちろんベアリングの持ちもよくなります。
けっこう汚れるし面倒な作業ですが、こういうところが長持ちの秘訣です。
ハードに使う作業車などは特にメンテナンス次第で長持ちさせることができます。
それは結果的に経費削減にもつながりますよ。
オーナーズショップツカモト
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